
朝や昼間は問題なく見えていたのに、夕方になると文字がぼやけたり、遠くが見づらくなったりすることはありませんか?
「メガネの度数が合わなくなったのかな?」そう感じるかもしれませんが、夕方の見づらさは
単純にメガネの度数だけが原因とは限りません。
周囲の明るさや一日の目の疲れ、目の乾燥など、いくつかの条件が重なることで、昼間よりも
見づらさを感じやすくなることがあります。
このコラムでは、夕方になるとメガネが見づらく感じる主な理由をご紹介します。

暗くなると、同じメガネでも見え方が変わる
夕方になると、昼間よりも周囲の光が少なくなります。
明るい場所では瞳孔が小さくなり、目に入る光の範囲が絞られます。
これはカメラの絞りを小さくした状態に近く、ピントの合う範囲が広がるため、比較的すっきり見えやすくなります。
反対に、暗い場所では少しでも多くの光を取り込もうとして瞳孔が大きくなります。
瞳孔が大きくなると、レンズの周辺部分を通る光も目に入りやすくなり、わずかなピントのずれや乱視の影響、光のにじみなどを感じやすくなります。
そのため、同じメガネを掛けていても、
・昼間より輪郭がぼんやりする
・信号や街灯がにじんで見える
・遠くの文字を読みにくい
と感じることがあります。
また、暗い場所では色や輪郭の差である「コントラスト」も低下します。
視力表ではよく見えていても、夕方の薄暗い環境では見づらいということがあるのは
このためです。

一日の目の疲 れが表れやすい時間帯
私たちの目は、一日を通してスマートフォンやパソコン、書類など、さまざまな距離にピントを
合わせ続けています。
特に近くを見る時間が長いと、夕方には目の周囲が重く感じたり、ピントの切り替えに時間が
かかったりすることがあります。
朝はすぐに見えていた文字が、夕方になると一度ぼやけてから見えてくる。
遠くを見たとき、ピントが安定するまで少し時間がかかる。
こうした症状は、長時間の近業による目の疲れが関係している可能性があります。
老眼が始まる年代では、ピントを合わせる力が少しずつ低下するため、夕方の疲れた時間帯から
近くの見づらさを自覚することもあります。
「日中はまだ読めるけれど、夕方になるとスマートフォンの文字がつらい」というのは、老眼の
初期に見られることのあるサインのひとつです。

目の乾燥で、 見え方が不安定になることも
夕方の見づらさには、目の乾燥も関係します。目の表面は涙の膜で覆われています。
この涙の膜は、目を乾燥から守るだけでなく、光をきれいに取り込むための大切な役割も担っています。
パソコンやスマートフォンを集中して見ていると、まばたきの回数が減りやすくなります。
時間がたつにつれて涙の膜が不安定になると、見え方がかすんだり、ピントが揺れたりすることがあります。
・何度かまばたきをすると一時的にはっきり見える
・目薬をさすと少し見やすくなる
・夕方になると目がしょぼしょぼする
このような場合は、乾燥が見え方に影響しているかもしれません。

メガネの状態も確認してみましょう
夕方は光が少なくなるため、レンズの汚れや細かな傷の影響も昼間より気になりやすくなります。
皮脂やほこりが付着したレンズは光を散乱させ、街灯や車のライトのにじみ、まぶしさに
つながります。
また、メガネがずり落ちていたり、フレームが傾いていたりすると、正しい位置でレンズを見る
ことができません。
特に遠近両用レンズなどの累進レンズでは、掛ける位置のずれが見え方に影響しやすいため
フィッティングの確認も大切です。
まずはレンズをきれいに洗い、メガネの位置や傾きを確認してみましょう。

見づらいときに試したいこと
夕方の見づらさを感じたときは、次のような方法を試してみてください。
・部屋や手元を少し明るくする
・パソコンやスマートフォンから目を離し、遠くを見る
・意識してまばたきをする
・レンズをきれいにする
・メガネのずれや傾きを確認する
照明を明るくしただけで見やすくなるのであれば、暗さによる瞳孔やコントラストの変化が
大きく関係している可能性があります。
一方で、休憩しても見づらさが変わらない場合や、以前より見づらい時間が長くなっている場合は、メガネの度数や目の状態を確認してみてもよいでしょう。

まとめ
夕方の見づらさは、暗さ、目の疲れ、乾燥、メガネのずれ、度数の変化など、複数の要因が
重なって起こることがあります。
そのため、単純に度数を強くすれば解決するとは限りません。
必要以上に強い度数にすると、かえって目の疲れにつながることもあります。
どの時間帯に見づらいのか、遠くと近くのどちらが見づらいのか、まばたきや照明によって
変化するのか。
こうした情報は、見づらさの原因を考えるうえで大切な手がかりになります。
なお、急に見え方が変わった場合、片目だけ極端に見づらい場合、目の痛みや光のちらつきなどを伴う場合は、メガネの問題だけと考えず、早めに眼科へ相談してください。
夕方になるとメガネが見づらいと感じたら、まずは目を休め、明るさとメガネの状態を確認してみましょう。
それでも見づらさが続く場合は、現在のメガネの度数やフィッティングを一度見直してみることをおすすめします。
